IFS関数で「それ以外」はTRUE?|偽の場合の指定方法

ここでは、IFS関数で「それ以外」をどうやって指定するのか、なぜTRUEと指定するのか、偽の場合はどうやって指定するのかを解説します。

 

理屈が分かると簡単です。

1.まずはIFS関数の形を確認

始めに、IFS関数の形を確認しておきます。

 

IFS関数の数式の形は、公式的には次の通りです。

=IFS(論理式1,値が真の場合1,論理式2,値が真の場合2,…)

 

このように、IF関数では「値が偽の場合」という引数がありましたが、IFS関数には公式的にはありません。

 

すると、「どうやって『どれにも当てはまらない場合(=それ以外)』を指定すればいいのか?」という疑問が浮かんできます。

 

ちなみに、当サイトでは分かりやすいように最後を「TRUE,値が偽の場合」としており、次のように説明しています。

=IFS(論理式1,値が真の場合1,論理式2,値が真の場合2,…,TRUE,値が偽の場合)

2.「それ以外」は「TRUE,偽の場合」と指定する

「それ以外」を指定するには、「最後の論理式を『TRUE』とし、その次の引数に『どれにもあたはまらない場合に返す値』を指定」します。

 

この点を踏まえたのが「TRUE,値が偽の場合」で、結果として先ほどの数式の形になります。

 

2-1.まずは例を見る

一つ例を見てみましょう。

上の表は、国語のテスト結果を基準にそって判定したものです。

 

まず、基準は次の通りです。

基準
  • 90点以上:優
  • 70点以上:良
  • 40点以上:可
  • 39点以下:不可

 ※ 100点満点のテストのため、上限値は指定しない

 

この基準にそってセルC2に入れた数式は、次の通りです。

=IFS(B2>=90,"優",B2>=70,"良",B2>=40,"可",TRUE,"不可")

 

また、判定の流れをイメージ化すると、次のようになります。

この図も踏まえて数式と基準を照らし合わせると、分かりやすいかもしれません。

 

まず、基準は4つですが、図のように条件は3つで済みます。

 

そして、これらに当てはまらないと「それ以外」になります。

 

しかし、IFS関数の数式の形は、

=IFS(論理式1,値が真の場合1,論理式2,値が真の場合2,…)

で、「論理式と値が真の場合」のセットになっています。

 

そこで、「最後の論理式は『TRUE』にして、最後の値が真の場合に『どれにも当てはまらなかった時に返す値』を入れる」のです。

 

2-2.なぜ「TURE」とするのか?するとどうなるか?

最後の論理式を「TRUE」にするのは、「どれにも当てはまらなかった場合の全て」を対象にするためです。

 

そもそも論理式の結果は、最終的に「TRUE(真)」か「FALSE(偽)」のどちらかになります。

 

論理式ではなく「TRUE」と入力することによって、「全て」を対象にするということです。

3.最後の論理式をTRUEとしないと?

最後の論理式をTRUEとしないと、どうなるのでしょうか?

 

先ほどの例で確認してみます。

例えば、セルC4の数式は次のようにしました。

=IFS(B4>=90,"優",B4>=70,"良",B4>=40,"可")

 

結論からいうと、「どの条件にも当てはまらない場合には#N/Aエラー」になります。

 

もちろん、どれかには必ず当てはまる条件を指定すれば、最後の論理式をTRUEにする必要はありません。

 

しかし、使い方として簡単なのは、やはり「TRUE」を使うことです。

 

ですから、「それ以外は『TRUE,値が偽の場合』と指定する」と覚えたほうがいいでしょう。

 

以上、参考になれば幸いです。

 


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